ダイエットとアルコールの関係は??
公開日:2021.02.11 | ダイエット |
こんにちは。TotalCareLabのトレーナー鳥飼です。
今日はアルコールについてのお話を少しさせていただきたいなと思います。
アルコールと筋肉の関係について、現在わかっている研究をもとに徹底的に探り、最後には、筋肉への影響を最小限にするアルコールとの付き合い方も紹介します。
まずはアルコールは太るのかについてです。
よくアルコールは他の栄養素を即座に体脂肪に変換すると言われますが、これは本当なのでしょうか?
研究では、男性9名において26グラム摂取したときの体の変化を調べました。
700ml程度のアルコールに相当するかなと思います。
アルコール摂取後1時間において、炭水化物の代謝には、大きな変化がありませんでしたが、全身の脂質の代謝率はなんと73%も低下していたですね。
これは非常に大きな値だと思います。
また他の実験でも、アルコールが脂肪に変わる割合はわずか3から5%程度であることが分かっており、アルコール自体では脂肪が増えていないことが確認できます。
あくまでアルコールは全身の脂肪がエネルギーになることを大きく阻害するという可能性が高いでしょう。
そして、アルコールは他の栄養素とは少し違う特別な物質という印象がありますが、実はアルコールが入った後の体の反応は、炭水化物を多く取ったときの反応と酷似していることが複数の研究で確認されているんですね。
アルコールへの理解を深めるために、次のテーマとあわせて見てみましょう。
カロリーについてです。
アルコールはカロリーが体内で消費されてしまうので、実質的には太らないエンプティ-カロリーだと言われますが、どうでしょうか?
アルコールは1グラム当たり7.1kcalを持っていますが、体内で20%が消費されるため、5.6kcal程度が実質のカロリーとして残ります。
すなわち、お酒は燃えるから0カロリーではありません。
5.6kcalというと、炭水化物やタンパク質のカロリーよりも少し高いですよね。
たまにアルコールが特別に太る物質のように言われますが、実際にはアルコールで摂取した分のカロリーを消費しきれておらず、単純に摂取カロリーが消費カロリーを上回っている状態になっている場合がほとんどです。
すなわち、アルコールが太る原因は脂肪エネルギーなど大きく阻害し、そこにアルコール自体のカロリーが追加されるためである可能性が高いです。
逆に言えば、摂取カロリーをしっかりと消費カロリーより少なくすれば、アルコールを飲みながら脂肪を減らすことも十分可能です。
筋肉の付き方は変わるのでしょうか?これについては日本の研究を通して非常に興味深い結果が得られています。
2014年のこの実験では、男性8名を対象に、レッグエクステンション等の運動後に、
①カロリーも揃えたプロテイン
②プロテイン+アルコール
③アルコール+炭水化物
のドリンクを摂取し、体の変化を調べました。
すると、アルコールが入ったドリンクを飲んだグループは全員だけを飲んだりするのに比べ、合成の度合いが減少していました。
やはりアルコールは筋肉への悪影響がありそうです。
しかし、この実験では、被験者が全て男性でした。
女性の場合はどうでしょうかということで、2017年、追跡調査が行われました。
この実験では男性10人、女性9人の被験者にスミスマシンを6セット行ってもらい、その後にアルコールまたはプラセボ飲料(偽薬)を飲んでもらいました。
男性では筋肉の合成をつかさどるmTORシグナルの度合いが顕著に低下したのに対して、女性では一切低下が見られなかったようです。
またその他の成長ホルモンでも、男性はアルコールによって全体的に右肩下がりになっていますが、女性では大きな変化がなく、実験のまとめでもアルコールが男性のmTORシグナル伝達を減衰させただけであるように思われたとしています。
女性では、アルコールの筋肉への悪影響が少ない、そんなことがあるのでしょうか?
実は、女性がアルコールによる筋分解などに強い可能性は複数の実験で示唆されており、十分にその可能性が考えられそうです。
次はこの男女の違いをホルモンの観点から見てみましょう。
まずは2002年のこの研究で、こちらは一風変わった研究で、20才から27歳までの急性アルコール中毒で病院に搬送された男女21名の体の状態を調査しました。
ちなみに彼らは言葉が鮮明になっていなかったり、平衡感覚が不安定だったりと、明らかな酩酊状態であったと。
男性の患者はテストステロン値が45%も低下しており、女性ホルモンの一種プロゲステロンにいたっては、410%も増加していました。
しかし、女性では反対にテストステロンが、5倍近く増加しており、
プロゲステロンは逆に、陛下と男性とは逆の反応を示していたんですね。
ざっくりと言えば、飲酒によって生理的な部分では、男性は女性化し、女性は男性化しているようで、これは過去の研究と合致する結果です。
次は2004年の研究です。
こちらの19名の夕食と一緒にビールまたはノンアルコールを摂取してもらい、ホルモンの状態を調査しました。
ちなみにアルコール量は1日、ビール1リットル程度相当だと思います。
血液のテストステロン値を計測すると、男性では6.8%低下していたのに対し、女性では影響が見られず、やはり2002年の研究を補強する形となったんですね。
他にも同様の研究結果がいくつもあり、またラットでも継続的に減少してもメスだけが低下が見られなかったせいもあり、
やはり女性はアルコールがもたらす筋肉への悪影響に強い可能性が高そうです。
もしかしたら、女性は飲酒によって筋肉がつきやすくなる可能性すらあるかもしれませんね。
この理由なんですが、アルコールは男性器の睾丸のテストステロンを生み出すライヒサイドに直接ダメージを与えるからかもしれません。
さあここからは筋肉への悪影響を最小限にするお酒の飲み方を紹介します。
まず、アルコールの作用がすごく多いものと同時に取ることを避けた方が、脂肪の蓄積を最小限にできるでしょう。
アルコールは体の脂肪がエネルギー変換されることを阻害するため、そのときに脂肪が大量に摂取されると、これを代謝することができず、体脂肪として蓄積されるからですね。
また一気に飲酒することも避けましょう。
急速な筋力低下だけでなく、速筋繊維の部分的医師などが起こる可能性も報告されています。
そしてトレーニング直後の飲酒も可能なら避けたいですね。
飲酒による筋合成への悪影響は12時間程度続く可能性もありますが、筋合成が盛んなタイミングでの印象は、そのダメージを大きくしそうです。
また、アルコールの摂取量を30キロあたり1g以下にすることも重要で、この実験では、アルコール摂取量が体重1キロあたり1g以下の場合は、男性のテストステロンが増加する場合もありましたが、1キロあたり1gを超えたところから、テストステロンが低下し始めたんですね。
お酒のアルコール量は概ね液体の量とアルコール度数をかけた値ですので、体重60キロの方であれば、350mlのビール三、四本程度までに抑えておけば、影響を最小限にできるかもしれません。
肝臓保護のためには、10g以上のベイリンとクルクミンを摂取することも有効です。
クルクミンは本来体内での利用率が0%でしたが、ペイリンと同時に取ることで体に吸収されます。これらの成分が一緒になった商品等もたくさんありますので、二日酔いなどがある場合は非常にいいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。