フルーツはダイエットに有効か??代謝プロセスやアセチルCoAが中性脂肪になる原因を解説
公開日:2021.02.15 | ダイエット |
皆さんこんにちは。TotalCareLabトレーナーの鳥飼です。
今日はフルーツに関しての情報をお伝えをしていきたいと思います。
果物を食べてる人多いと思います。
本当に果物はダイエット中に食べていいのかな?
食べちゃ駄目なのか?
というところをちょっと不安に思ってる人もいるかと思います
いろんなメディア各種SNS含めていろんな情報ありますよね。
フルーツは太りますよとか言ったり、フルーツは取るべきだという情報があったり、いろんな情報があって。
ダイエットの知識って、一方向からの知識で非常に弱くて脆いと思うんですよね。
必要な知識として本当に必要なのは、「両面性を持った知識」っていうのが結構重要なんじゃないかなというふうに思ってます。
でも悪い面もあるんです。
その両方から見た知識っていうのを皆さんにも取得してもらって
こういう目的のためにフルーツは私は今取ろうとか、そういうふうに自己判断ができるのが一番強いと思うんです。
実際に食事指導する中で、避けるべきだっていうトレーナー、フルーツを取るべきだってトレーナーいると思います。
僕としてはフルーツのことを知ってくださいっていうことを伝えたい。
今日はそのような内容です。
メリットからお伝えしていこうかなというふうに思います。
メリットは何と言ってもですね、「太りにくい」
これが最大のメリットです。
メリットとして本当に太りにくいです。太りにくい食材です。
なぜ太りにくいのか、この理由の部分が大事です。
フルーツの特徴としては糖の種類が果糖であるということです。
糖類の中には多糖類があったり、ショ糖、果糖って何??とかなってくるんですよ。今回ピックアップして果糖をお伝えするんですけど、この果糖についての性質をぜひ知ってもらいたいと思っています。
この果糖が多いと非常に太りにくいという事実があります。
例えば他の糖だったら血液中を回る中で、血糖値が上がっているという状態から細胞に運ばれる。例えば筋肉、脂肪細胞にも糖が入って、脂肪細胞の中で中性脂肪に置き換えられて脂肪細胞が大きくなる、これが肥満です。
だから血糖値って上がれば上がるほど脂肪細胞にエネルギーが入ってしまうリスクが高まってしまう
血糖値を上げたくないですよね。大事です。
このときに関わってくるのがインシュリンっていうホルモンですね
血糖値が上がるとインスリンがいっぱい出ます。
そして血中に流れているところを脂肪細胞に運んでくる。
もちろん筋肉、脂肪細胞にも。
だから言い換えると、インスリンがいっぱい出ると肥満のリスクが高くなるっていう
だから低インシュリンダイエット、そういう理論がありますね。
果糖なんですけれども、全く違うのです。
血液中を流れていって血糖値を上げるんですけど果糖は血中に流れて、腸から門脈を取って肝臓にそのままストレートに入ります。
血糖値が上がらないんです
さらにインスリンを出さないんですね。
インスリン出さないってことは脂肪に流れ込んでしまうリスクが少ないということですね。
だからフルーツは太りにくいっていう話になります。
フルーツにももちろんデメリットがあります
デメリットは、「食欲に関するデメリット」です。
果糖は血中に流れずに肝臓に運ばれるから血糖値を上げないから、肥満のリスクが低いっていう話を裏返しで見ると、
血糖値を上げないということは脳はそれをどう処理するのかっていうところです。食欲というのは脳でコントロールされていて、脳がエネルギー源を欲している状態が「食欲が旺盛な状態」ですので、
だから何が食べたいとか、欲が増してる状態っていうのは、糖を送れという指令がどんどん送られてきて、食欲が増している。
だから脳に糖を送らないといけないんです。
なのにフルーツを食べました。指令として糖を脳に送れとあるので、フルーツ食べるとフルーツは果糖が多いから、その糖は残念ながら肝臓にそのまま入ってしまいますよね。
だから、脳からしたら食欲の指令出したのに、糖が送られないわけです。
血糖値を上げないということは裏返してみると、満足させないということに繋がりますね。
その食欲というか、甘いものを食べたくなってフルーツを食べるっていうのは、味覚的、精神的には満足するんですけど、脳は一切満足してないんですよ。
満足させないと食欲が落ちつかないんで、ダイエットって食欲コント
ロールが肝じゃないですか。
そのコントロールって考えたときにフルーツどういうふうに扱ったらいいのかなって感じます。
フルーツにあまり頼らずに、食欲を安定させるっていうのが第一段階と思うんですよね。
だからフルーツを1回排除するんですね。
フルーツを1回排除したという状況で、その他の食事でしっかり食欲コントロールを達成する。
食欲コントロールが達成された後に、トレーニング前のフルーツ食べていただく。食事でしっかり1回基礎を作ってから、取り入れるっていうことを推奨しています。
その他のデメリットとしては、果糖は先ほどお伝えしたように、肝臓に入ってきます。肝臓にバンバン入っていくんで脂肪肝になりやすい。
血糖値を上げないからインスリンが出ないから、太りにくい。
血糖値を上げないから脳を満足させなくて食欲が安定しない。
もちろん取り過ぎると脂肪肝にも繋がってしまうデメリット。
皆さんならどう判断しますか。
僕のおすすめとしては一旦フルーツを避けるのがいいんじゃないかな。
甘いものに弱いんだと感じて精神的に参っちゃう人もいますんで。
それはあなたの問題ではなくて、食材が問題かもしれないです。
当然フルーツのビタミンは豊富だし、いいとは思うんです。
ぜひ答えを自分で出してもらいたいと思います。
ここからはお勧めのフルーツとしてバナナと筋トレの関係についてお話をしていきたいです。
バナナを摂取するタイミングとして向いている時と、いけないタイミングがあると僕は思ってます。
タイミングとしては朝食だったりとか、間食それからトレーニング前が最適です。
逆に、運動後の摂取、それから夜ご飯、あとはバナナ自体を主軸の炭水化物として設定するのはNGです。
その理由をお伝えしていくんですけれども、改めてバナナのマクロ栄養素を見ていこうと思います。
100gあたり、エネルギーが86kcal、タンパク質が1.1グラム、脂質が0.2g、炭水化物が22.5gです。
ほとんど、炭水化物でできていると言っても過言ではないです。
ちなみに75%は水でできてます。
こちらは100gの栄養素ですけれども1本あたりだいたい90gぐらいなので、この内容とほとんど変わらないか少し全体的に少ないぐらいかなというふうに思ってください。
では朝食だったり特に運動前、それから間食にバナナが向いてるんじゃないのっていう理由について、五つに分けてご説明をします。
五つのポイントなんですけれども、
1番早く吸収できる炭水化物であるということです。
2番目は炭水化物量を細かく調整できてどこでも手に入る栄養素ということです。
3つ目は果糖とブドウ糖のバランスに優れている炭水化物ということ。
4つ目GI値が低い。
最後に電解質の補填が可能。
この五つが朝食、そして主にトレーニング前はバナナを積極的に取れるんです。
一つずつ解説をしていきます。
早く吸収できる栄養素だということなんですけども、
単糖類であるブドウ糖だったりとか、果糖とか、こういうものが吸収スピードが速い。その中でもですね、果糖、いわゆるフルーツに入ってるような糖というのは早く体内に吸収されます。
体の中に入ってきた果糖っていうのは肝臓で変わってエネルギーとして使われたり、場合によっては脂肪として蓄積されたり、あとは肝グリコーゲンとして保管されたりというような使われ方をします。
グルコースに反応する酵素よりも、砂糖に反応する酵素の方がレベルが高くて強い。
筋グリコーゲンとして貯蔵されないんだから、トレーニング前に摂取するのに向いてないんじゃないの?
いうふうに思われる方いらっしゃると思いますけれども、それは後ほど解説させてください。
二つ目が、細かく調整して、どこでも手に入るということなんですね。
これどういうことかといいますと、1本当たりの炭水化物量って、先ほど見ていただいた通り、およそ20グラムです。
これが他の炭水化物で何か栄養摂取をしようと思ったときと比べると、例えばコンビニでおにぎりを買おうと思ったら、おにぎり1個当たり含まれている炭水化物量っていうのはおよそ30グラムぐらいなんですよね。
なので減量してる人もしくは厳密なカロリー計算をされている方は炭水化物10グラム20gとりたいんだよねという方は半分に切ったりとか4分の1ずつ切ったりとかっていうことで、摂取する炭水化物量をコントロールすることができます。
おにぎりは食べて半分残すのとかってもったいないと思うんです。
けれども、20gの炭水化物量ということでこっちの方が調整が可能、かつ、だいたい日本全国どのスーパーであっても売っている。
国内の出張先だったりとかもしくは海外に行ったとしても、常に同じ状態で取れるっていうことが利点の二つ目として挙げられるんじゃないかなと思います。
三つ目、果糖とブドウ糖のバランスに優れているということです。
これが先ほどお話したグリコーゲンとして使えないんじゃないのっていうところに関連していきます。
果糖っていうのは、ブドウ糖グルコースよりも早く代謝されて、その代謝の大部分っていうのは肝臓で起こりますので、肝グリコーゲンとしては補充されたり、エネルギーとして使われたり、もしくは最初に変わったりするけれども、筋グリコーゲンとしては補充されにくいというのは事実です。
ただですね、バナナの炭水化物が全て稼働でできているのかというと、そういうわけではありません。
炭水化物の中で、果糖の割合っていうのは実は5分の1以下なんですね。
なので、果物イコール果糖イコール太るみたいなイメージを持っている方っていうのは、ご理解いただきたいなと思います。
果糖が100グラム当たり2.5gブドウ糖が4g、ショ糖が16gということで、ショ糖が多くの割合を占めています。
ショ糖というのは、果糖とブドウ糖の分子が一つずつ繋がったものです。
つまりこの初頭16グラムっていうのは、
果糖8gブドウ糖8gというふうにとらえることもできるのかなと思います。
そう考えたとしても果糖の量というのは半分以下なんで、
ショ糖が体に入ってくると小腸でブドウ糖と果糖に分解されて、それぞれに対して適切な吸収のルートをたどります。
なのでフルーツを取ると果糖が多いから筋グリコーゲンが増えなくて、トレーニングの前に取ったとしてもパフォーマンスの向上しない。
このバナナに関しては半々もしくは果糖の方が少ない割合で入っておりますので、補充というのは筋グリコーゲンが枯渇してきたときの補助タンクの役割であるかグリコーゲンの補修は果糖が行うと。
ちなみに2011年に発表された研究で、筋グリコーゲンとかグリコーゲンのタンクをそれぞれ効率よく満たすためには、摂取する炭水化物の理想のパーセンテージっていうのは、ブドウ糖2:果糖1の割合で摂取するのがベストってことです。
4つ目。GI値が低くて血糖値が上がりすぎない。
同じ炭水化物100gでも、ご飯でその100gを取るのかそばで取るのかオートミールで取るのかによって、上昇する血糖値の幅っていうのは実は異なるんです。
炭水化物が血糖値を上げてるかあんまり血糖値を上げないのかっていう指標数値化したものがGI値になるんですけれども、
高ければ高いほど血糖値上昇。低ければ低いほど血糖値は上がらない。
このGI値、ブドウ糖が当然100なんです。
バナナというのは55になります。
ちなみに同じ55ぐらいで他にあるのは玄米、そば、基本的にヘルシーと言われるような炭水化物ですね。
これらと同じレベルだということです。
五つ目。
電解質の補填が可能だということです。
これは特にね、トレーニング前にと場合なんですけれども、トレーニングのパフォーマンスを上げるためには、電解質の存在が非常に重要になってきます。
特にナトリウム、カリウム、カルシウム。
この三つです。
バナナはカリウムが100gあたり360mg含まれていて、
カルシウムイオンなどと共闘して筋肉を収縮したり、弛緩させたりという役割を果たします。
著しくトレーニング中に電解質が足りていないとですね、エネルギーがあるのに筋肉に力が入りにくくなったりとか収縮しにくくなったりという症状が起こります。
あとはポリフェノールが多く入ってるとか、食物繊維が多いとかって言われるんですけれども、他フルーツと比べるとそこまでの量でもないのかなっていうふうに思います。
食物繊維の量っていうのは、水溶性食物繊維が0.1g、不溶性食物繊維が1g総量が1.1gになるんですよね。
可食部100gあたりで表記ですねこれだけ見ると、例えば干し柿であれば14グラム含まれてますしイチジクであれば十分な含まれてますし、プレーンであれば7グラム含まれてますので、他のフレーズに比べるとちょっと物足りない数字で、
食物繊維がたくさん含まれてるからバナナを選ぼうっていうのは安直な判断なのかなと思います。
あとは目立たない栄養素としてはオリゴ糖であったりとか、ビタミンB、ビタミンC、こういったところはすごい良いってわけではないですけれども、それなりに含まれているのは好感が持てます。
運動だったりとか夜ご飯もしくは炭水化物摂取の主軸に置くのはNGな話をしていきます。
トレーニングを体のリカバリーとして炭水化物を摂取する、そんなときにバナナの血糖値の上昇っていうのは、緩やかなんです。
それよりは、インスリンを分泌させて、たんぱく質その他の栄養の吸収を促すっていうことが必要になってくると思いますので、マルトデキストリンであったりとか、クラスターデキストリンっていうのを、混ぜてプロテインをとる方であれば一緒に混ぜて取っていただくという方が効率いいです。
炭水化物の主軸としてこういったものを選択することによる弊害っていうのが実はありまして、ご飯だったりとかでんぷん質の糖質をメインにしている方は
体で使うエネルギーの元であるATPが十分にある状態のときっていうのは、もうエネルギー作らなくていいですよっていうふうに判断をするんですね。
そして酵素の働きが弱くなって、解糖系働きがストップします。
こういう働きってネガティブフィードバックっていうんですけれども、十分にエネルギーが間に合ってるときは、稼働ってのはストップして、エネルギーが足りなくなってきたらまた稼働しましょうっていう反応です。
これによって無駄にエネルギーを作ってしまって、それが体脂肪になったりだとか使いもしないのに体外に排出する、こういったことを防ぎます。
一方で果糖は肝臓に入ってくるとフルクトースというものに変わって、色々なプロセスをすっ飛ばしていきなり解糖系に入ってくる。
なのでブドウ糖であればエネルギーが足りているときっていうのは調整ができるんですけれども、果糖に関してはその調整がきかない。
そのためにずっと代謝が行われて、その全てがアセチルCoAになって、余ったアセチルCoAは脂肪を増やすということが起きてしまいます。
体に悪いなとか、フルーツって太りやすいのっていうふうな印象を抱かせてしまうかもしれないですし、よくフルーツの食べ過ぎが中性脂肪を増やして、高脂血症引き起こすとか
こういった症状っていうのはですね、総摂取カロリーの20%を果糖で補った場合だとWHOが発表されてます。
なので要所要所必要に応じて摂取していくというのが好ましいんじゃないのかなというふうに思います。
今日の解説は以上になります。
ありがとうございました。